ゴム魂

2005年9月21日 音楽
ビートルズの聴き始めは、村上春樹の小説からだった。

高校生の頃はもう完全に外界との交流を遮断していたころで、
ひきこもりではなかったんだけど、引きこもることで問題を作る
ことが怖かったっていう最弱の理由で、外に出てたけど意識は
シャットアウトしつづけているっていうか、
のらりくらりと消極的に回避に専念してた。

まっくらな井戸の底にいるような気持ちだったのではないだろうか。
あのときのしめつけられるような恥ずかしさとかもどかしさとか。
今となっては忘れているところが多い。
忘れたい、のが本当だろう。

高校生のときに本屋で変わったハードカバーの小説が置いてあって、
それが「ノルウェイの森」だった。
読んだら衝撃が走った。
僕以上にコミュニケーションの取れないダメな人が主人公だったから。

小説のなかで流れていた音楽はバッハだったり、ジャスだったりで、
今たぶん読み返すとぐっとくるのかも。
でもなんといってもビートルズのナンバーががんがんかかっていて、
興味深かった。
BGMを想像させるんだこの人と、多分当時の僕はそこに面白みを感じた
のではないか。
結果、CDショップでビートルズのラバーソウルを購入し、
歌詞を記憶するまで聴き込んだ。
閉じていたなりに心が潤った。当時。
感謝している。

ラバーソウルではメインはジョンのほうが多いのかな。
それこそ「ノルウェイの森」でメインボーカルはジョンだし。
不倫の人との関係を意味深に歌っているそうだが、
浅い次元で述べた割には音楽性はすごい反比例してる。

1曲目のドライブマイカーなんかもジョンか。

中期のビートルズが好き。
ゲットバックとかレットイットビーなんかも好きだけど、
中期の持つ成長の過程とかいろいろな試行錯誤とかしてるとこ
なんかが好き。
リボルバーも好き。アビィロードはあんましすきじゃない。
いま聴きたいのはマジカルミステリーツアーらへん。

ペニーレインとかはいってるやつ。

ジョンとポールのバンドだったなあと思う。
ゆえに僕の中ではビートルズはバンドじゃない。
でもそんなくくりなんかどうでもいいなあとも思う。
しばられないつきぬけたところにあるような気がするし。

ジャンルの無意味さになんとなく気が付いていたけど、
いいものはいいしそうではないものはそうではないことが、
なんとなくわかってきた。

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