おさいふおとした

最近はお金節約なので、お昼はおべんとうだ。
しかし今日はヨメちゃんがおにぎりをにぎるのを忘れたので、
久々の外食になった。
なったといっても客商売の身である。
お昼になんかメシはくえねーのである。
客なんかこないひまな店なのに、こういうときに限って人が来る。

でも14時過ぎくらいに人が切れたのでマクドでメシを食うことにした。
取り置きの客がまだきていないので、本当は外に出たくなかった。
でもでもおなかが、ぐーぐーいうのでさっと食べられるとこといったら
マクドぐらいしかねーのである。
ちなみにうちの隣のマクドは先日ボヤ騒ぎを起こしている。
ゴミ置き場の管理が悪すぎるので閉口しているところだ。
そしたら、夕方くらいになんだかとっても煙くさいのでなにかな〜と
お隣りを見てみたら、ゴミから火柱たってるし。
炎上ですよ、あんた。ほんとに。
消防がさっときて、たっと鎮火してくれたからよかったけど。
へたすりゃコラテラルですよ。巻き添えですわ。

マクドの店長さんはただ謝るだけでなんもしてくれないし。
菓子折りのひとつでももってこいっつんだよ、ふんとに。

それなのに忙しい時、なんも買ってないときの選択肢はマクドしか
ないのである。

そんでもって僕は不幸の伝説を身にまとった、プチ不運戦士なのだ。

僕の不幸自慢はきりがないが、食べ物とかとは特に相性が悪い。
僕が行くところは可能が不可能になっちゃうアメージングが展開される。

僕には24時間営業の牛丼やだって臨時休業させる力がある。
行く先々で起こるピンポイント休業の嵐など日常茶飯事だ。

そんな不幸な僕が不幸の種をまきつづけるマクドにいくなんて。
それは夢のコラボだったのかもしれない。

マクドを買っている最中に、テイクアウトにするか食べてくか、
迷った。そんなときの僕は正確にはずれを選択している。
事故は起こるべくして起こったんだなあとしみじみしている。

食べてきます、と選択し、あわてて食べて、あわてて店に帰った。

仕事が終わり、ヨメちゃんのバイトの帰りを待つ時間、ちょっと
パチンコでもしよう〜とか思ってふらふらとパチンコやさんに入った。

そんでさあ打ちはじめるぞと思ってバッグをあさると財布が無い。
あれえ〜お店にわすれてきたかなあ〜？
そんでお店に帰って探してみた。

ない。


あれ〜ないよ〜

事実を受け入れるのにしばらく時間がかかった。



もしかしてマクドに忘れたかも〜
そう思って、マクドにいってみた。
「あのお〜お財布の届け物とかありません？」聞いてみた。

「ないですよ」変な言いがかりはやめてください、とでもいわん
ばかりの冷たい返事だ。いつも利用しているのにぃ〜
なんだそのつれない返事はよ〜恥をしのんで聞いてんじゃんか。
そんでもって、
こういうときに限って顔見知りのおねえさんとかが揃って休んでる。
気安く声をかけられる人がだれもいねえ。
ここらヘンも伝説の男のパワーが存分にでてるのか。



慌てた。
クレジット会社と銀行に電話してカードを止めてもらった。
不正アクセスはないみたいだ。ほっとした。

警察に届を出した。
手続きが済んでほっとしたら泣きそうになった。

なんだか一文なしの気分ではないか。
意味もなく近所をぐーるぐる歩いてさまよってしまった。

あああ〜